小豆島の手延素麺の歴史は、1598年に池田村(現小豆島町池田)の人がお伊勢参りに行った旅の途中で、三輪(現奈良県桜井市)の手延素麺造り
を学んできたのが始まりとされています。
その後、良質の原材料(小麦、塩、ごま)が身近にあった事、雨が少なく温暖な気候も相まって日本の三大素麺のひとつに入るという地位を築き上げました。
手延素麺造りは、まず朝の夜が明ける前から小麦粉をこねます。そして一旦板状にし、その麺を幾重にも重ね腰をだし、それを筒状にし熟成、細め、延ばし作業を繰り返し、2メートル近くまで延ばした麺を小豆島の太陽をたっぷり浴びさせ乾燥し、そして断裁を経てようやく麺が出来ます。
最終的にその工程の数は十数工程にも及びます。
その製造工程の中で、小豆島の手延素麺造りの最大の特徴である『ごま油』を使います。
ごま油を使用する事により昔から麺が酸化しにくくなると言われており、麺の色、風味が保たれるというわけです。
現在は製造工程も時代の流れで機械化されてきましたが、約400年間携わっている人の手は変わる事なく、職人たちは伝統を守りながら日々努力を重ねています。


