小豆島の佃煮は、第二次世界大戦後の食糧難の時代に「芋づる」を醤油で煮て商品化したのが始まりとされています。戦争に負け、貧しい暮らしをしている日本中の人々に、少しでも安くて美味しいものを届けようと先人達は苦労して作ったと聞いています。
その後、ワカメの葉を取ったあとに残った「わかめの茎」や、北海道の浜辺に千切れて流れついたのを、漁師さんの子供やお年寄りが拾い集めた「拾い昆布」、東北の山間部の小学校でPTA活動として先生や親、子供たちが収穫した「山蕗」など、決して高級ではない素朴なものを原料として小豆島の佃煮作りは発展してきました。
人々の生活が豊かになり、高級ブランド志向になった現在でも、佃煮作りの当初の志を忘れないように、今でも芋の葉柄の佃煮が作られています。(by T00)